言葉は無かったけれど
僕の事を許してくれた父。



仲直りした僕らは
それから穏やかな時間を過ごせた。



母は寝たきりになっていたけれど
体調は悪い感じはなく
父と仲直りしてから
兄が来るまでの間
3人で何を話したかは覚えていないけれど
本当に穏やかな時間を過ごせていたのだけは
はっきりと覚えている。



そしてついに僕と母の
『最期の会話』の時を迎える…。



忘れもしない。



時刻は面会終了間際の
20時頃。



仕事を終えた兄が
病室に来た。



母が入院してから
この日まで



僕ら家族は毎日
面会時間終了の20時で
病院を後にしていた。




余命を告知されたあの日







母が「今日はそばにいてほしいな」と
僕に懇願したあの日も


僕らは必ず20時で
病院を後にしていた。


滅多には無かったけれど
この日のように
父も兄も仕事が終わって
20時ギリギリに病院に来たとしても
必ず20時には病院を後にしていた。



僕はてっきりこの日も
兄は15分だけお見舞いに来て
僕らと一緒に帰ると思っていた。



しかしこの日は違った。



兄は僕らに



「おれはまだいるから先に帰っていいよ」



と告げた。



きっと兄も覚悟していたのだろう。
母と過ごせる時間があとわずかであることを…。



僕と父は兄の言葉を聞いて
帰る準備を始めた。



そしていよいよ
帰る準備ができた。



父と母の会話が終わる。



僕の番が来た。




僕が「じゃあ帰るね」と言うと




母はまた泣きそうな声で




「明日も来てくれる?」
と聞いてきた。




僕は「当たり前だろ^^」




と笑顔で返した。




そしていよいよ



母の口から聞いた
最期の言葉。










母「ほなまた^^」






僕「ほなまた明日^^」






これが僕と母の
最期の会話となった。


この時の僕はこれが
母との最期の会話になるとは
知る由も無かった。






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