20代で両親を癌で亡くした僕の想い ~心の宿り木を目指して~

21歳の時に母を29歳の時に父を亡くした現在31歳の男です。 僕の経験や想いを書いています。 死別を経験した僕だからこそ誰かの役に立てるのではないか たくさんの愛情をくれた自慢の両親が生きた証を残したくて書き続けています。 身近で見た癌発見前の体の異変、癌発見、入院、抗がん剤、告知、看病、別れの時、それぞれの死から感じた事など赤裸々に書きます。 読んでくれる方の何かのきっかけになってくれれば嬉しいです。

21歳の時に母を29歳の時に父を亡くした現在31歳の男です。
僕の経験や想いを書いています。
死別を経験した僕だからこそ誰かの役に立てるのではないか
たくさんの愛情をくれた自慢の両親が生きた証を残したくて書き続けています。

身近で見た癌発見前の体の異変、癌発見、入院、抗がん剤、告知、看病、別れの時、それぞれの死から感じた事など赤裸々に書きます。 読んでくれる方の何かのきっかけになってくれれば嬉しいです。

母がリラックスできる音楽。
僕はそれを求めてTSUTAYAを訪れた。


リラクゼーションコーナーに行き、
水のせせらぎの音などが収録された
CDを借り、家に帰ってカセットにおとした。


カセットにダビングしている時間を使い
改めて病院に向かおうとする。


母が好きだったAIさんのStoryは
以前から家族でドライブに行った時などに聴いた
僕が作った「はつみコレクション」のMDに既に入っていたので
早く聴かせてあげなければと思い
僕のMDプレイヤーを持って行くことにした。


準備ができ、いざ病院に向かおうとすると
足が止まった。


(そうだあの曲も入れよう)


僕はもう一度TSUTAYAに行き、
その曲のCDを探したが見つからなかった。


急いで家に帰り、僕は自分の部屋に駆け込む。
そして一冊の本を取り出し、


(よし!)


と、ある決意を持って
改めて病院に向かった。


病室に着くと
母は起きていた。


胸を撫でおろし
早速持ってきた
MDとMDプレイヤーを渡す。


はつみは凄く喜んでくれた。
その喜んだ顔が僕を元気にする。


そして僕はカバンから
一冊の本を取り出した。


その本とは中学の時の
音楽の教科書。


ボロボロのその本を見つめ
僕は深呼吸をして
覚悟を決めて母に切り出した。


「はつみに聴いてほしい曲があるんだ。でもTSUTAYAに行ったらCDが見つからなくて…」


「下手くそだけれど、ここで歌って良い…?」


僕は超がつくほどの音痴で
音楽の授業のテストではクラスメイトに笑われたり
合唱コンクールなどでは隣の人に音が取れないから
僕側の耳を塞がれる


それぐらいまでの自他ともに認める音痴だった。
でもそんな僕でもこの曲だけは母に聴かせたい。


僕は断られるのを覚悟で母に頼んだ。


母はニコッと笑い


「え~耳が壊れるな^^ でもゆうじの頼みだから、聴かせてもらおうかな^^」


と僕の頼みを聞いてくれた。


僕は右手の甲で
涙を吹き払い


寝ている母の近くに
椅子を持って行き、
本を開いて歌い始めた。


恥ずかしさや照れもあり、
いくら個室と言っても
大きな声で歌うわけにはいかない。


また突然、看護師さんが入ってくる可能性も高いので
小さな声で、しかし心を込めて歌い始めた。


この曲は中学生の頃に
「第2の校歌」という位置づけなぐらい
数多く歌った曲。
それこそ入学式や卒業式などでも。
母も少なからず縁のある曲だった。



「たとえば君が傷ついて くじけそうになった時は かならずぼくが そばにいて
 ささえてあげるよ その肩を」


実際には一小説ごとに涙が溢れ、
言葉が出てこず、
何度も止まりながらこの歌詞を歌った。


時間にして5分ぐらいかけて歌ったと思う。
泣きながら歌ったのは人生初めてだった。


下手くそだけれど心を込めて
精一杯母の為に歌った。


母はゆっくりと右手を上げ
僕の手を触ってくれた。


そして歌い終わって
しゃくり泣きながら
母を見つめると


母は笑顔で


「下手くそ^^」


と言って僕の目を見て微笑んでくれた。


僕はそんな母の顔を見て
涙がドッと溢れ
母の手を握りしめた。


母は


「ありがとう。ゆうじの優しい想いが伝わって来たよ^^」


と言ってくれ、
僕はその言葉を聞いて
ひたすら泣いた。


「はつみ…大好きだよ…。」



良かったら聴いて下さい。











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コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. 杏子
    • 2018年02月20日 08:29
    • 涙が溢れました。
      この歌は私も大好きな曲です。

      ゆうじさんがお母様の為にこの曲を選び、お母様の耳元で歌ってあげられた光景が目に浮かび、胸が熱くなり涙溢れました。

      愛しい愛しい息子。
      優しい優しい我が子。
      お母様の心はゆうじさんを抱き締めて抱き締めて離したくなかったでしょうね。

      ゆうじさんが、こんなに優しく他人の心がわかる人間なのは、ご両親の人柄、深い愛情があってのことだと
      伝わります。
      すばらしいご両親だったのですね。
      貴方を見ればわかります。

      早くに逝かれましたが、お母様は
      幸せだったと思います。
      なぜなら、貴方のような優しい息子を授かれたからです。
    • 2. yuuji16
    • 2018年02月20日 13:39
    • 杏子さんお久しぶりです^^
      杏子さんもこの曲が大好きなのですね^^とても良い曲ですよね!

      杏子さんからのコメントを拝見して、このような素敵な言葉に恐縮するとともに、嬉しくてこみ上げてくるものがありました。
      僕だけではなく両親のこともそう言って頂けて感無量です。天国にいる父と母も絶対に喜んでくれています^^

      「早くに逝かれましたが、お母様は幸せだったと思います。なぜなら、貴方のような優しい息子を授かれたからです。」
      母もそう思ってくれていたら本当に嬉しいです。
      母と父が生前の頃に僕は両親からたくさんの無償の愛を貰って、大事に育ててもらったと歳を重ねるにつれ強く思います。他の人に比べて両親と一緒に過ごせた時間は少なかったですが、他の人たちに負けないぐらい両親と素敵な時間な過ごせてこれたと自信があります^^

      これからも両親、またこうして僕のことを褒めてくださる杏子さんに恥じぬよう、日々感謝の気持ちを持って精進していきます。

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