20代で両親を癌で亡くした僕の想い ~心の宿り木を目指して~

僕は21で母を、29で父を共に癌で亡くしました。 僕の経験や想いを書きます。 このブログが一人でも多くの方の心に届いて 心の宿り木のような存在になってくれると嬉しいです。

2018年02月

両親を癌で亡くした僕が経験した出来事を書きます。 身近で見た癌発見前の体の異変、癌発見、入院、抗がん剤、告知、看病、別れの時、それぞれの死から感じた事など赤裸々に書きます。 読んでくれる方の何かのきっかけになってくれれば嬉しいです。

明日も生きてほしい

前日渡したはつみコレクションのMD。
昨日病院に行く前にこのMDNに


コブクロさんと綾香さんのコラボ曲
「あなたと」とという曲を1曲だけ追加しておいた。




この曲もまたJULEPSさんの「旅立つ日」同様に
母が癌が見つかった事で歌詞の捉え方が180度変わった。


この曲はまさに当時の僕の気持ちを
代弁してくれているような曲だった。


特に僕の気持ちだったのが
歌詞の中の


"君を傷つけたくない" この言葉に逃げていた
本当は誰より自分が一番 傷つくのが怖くて


まさにこれだった。
入院した時から今日まで
「はつみを傷つけたくない」という言葉に逃げていた。
本当は誰より自分が一番傷つくのが怖かっただけ…。


この言葉で都合よく
自分に言い聞かせていただけだった…。


僕は恐る恐る母に


「コブクロの曲聴いた?」と問いかけた。


母は
「聴いたよ^^なにか母ちゃんとゆうじのための曲だね^^」
とニコッと笑っていた。


僕は嬉しくて「うん^^」と目に涙を貯めながら答えた。


そして僕はこの曲の最後の歌詞にある
「明日も会いたい」と母に懇願した。


それはただ会いたいというわけではなく
"明日も生きていてほしい"という想いを込めて…。





歌詞はこちら
   ↓↓↓

さっきまで泣いてた君が 今隣で笑ってる
少し先に待ってたこの未来に たどり着けて良かった



"君を傷つけたくない" この言葉に逃げていた
本当は誰より自分が一番 傷つくのが怖くて



今夜 孤独と自由を羽にして あなたに会いにゆく
壊れそうな心の止まり木は あなたと架けた願い



出逢ったあの日の夢を見た 手もつなげないまま二人
笑い声が ただ時をつないだ 未来なんてまだ見えなかった



目が覚めて 君想えば 手のひらにこぼれ落ちた
あの日のぬくもり そっと握り返して 溢れた涙に目を閉じた



どんな 些細な痛みも分け合って あなたと歩けたら
途切れそうな心も抱きしめて あなたのそばにいたい



どんな 孤独も自由も羽にして あなたに会いにゆく
壊れそうな心の隣には あなたと描く未来



どんな 些細な痛みも分け合って あなたと歩けたら
途切れそうな心も抱きしめて あなたのそばにいたい



明日もそばにいたい













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母ちゃんがゆうじを守るから

前日、母がリラックスできるようと
AIさんのStoryが入ったMDを渡した僕。


翌日いつものように病院に行くと
母は嬉しそうに僕を迎えてくれた。


「ゆうじのおかげで昨日はよく眠れたよ^^」


僕はとてもうれしかった。
母が少しでも苦しみから解放され
楽しい!と思えてもらえたことに。


そして母は


「Storyを聞いて今の自分と重ね合わせたよ」


「今の自分にピッタリ!だと思った^^」




ここでAIさんのStoryの歌詞を載せます。





限られた時の中で
どれだけのことが出来るのだろう…
言葉にならないほどの想いを
どれだけあなたに伝えられるだろう…

ずっと閉じ込めてた
胸の痛みを消してくれた
今 私が笑えるのは
一緒に泣いてくれた君がいたから

一人じゃないから
君が私を守るから
強くなれる もう何も恐くないよ…
時がなだめてく
痛みと共に 流れてく
日の光がやさしく照らしてくれる

説明する言葉も
無理して笑うコトもしなくていいから
何かあるなら いつでも頼って欲しい
疲れたときは 肩をかすから

どんなに強がっても
ため息くらいする時もある
孤独じゃ重い扉も
共に立ち上がればまた動き始める


一人じゃないから
私が君を守るから
あなたの笑う顔が見たいと思うから
時がなだめてく
痛みと共に流れてく
日の光がやさしく照らしてくれる

時に人は傷付き、傷付けながら
染まる色はそれぞれ違うけど
自分だけのStory
作りながら生きてくの
だからずっと、ずっと
諦めないで…

一人じゃないから
私が君を守るから
あなたの笑う顔が見たいと思うから
時がなだめてく
痛みと共に流れてく
日の光が優しく照らしてくれる














「母ちゃんの場合は家族みんなが守ってくれるから、強くなれるよ^^」


と僕に嬉しそうに、
もっと言えばこんな状況にもかかわらず
幸せを感じているような顔で
言ってくれた。


僕はその言葉で目に涙が貯まり
母に対してつい




「はつみおれは無力だよ…毎日ピーピー泣いてはつみに心配かけてばっかりだし…」



言葉が震えながら、
母の意見を否定してしまった。



しかし母はさらに太陽な笑顔で


「そんなことないよ^^ゆうじ、信ちゃん、洋ちゃんがいるから母ちゃん頑張れるよ^^」



「母ちゃんがゆうじを守るから」



「ゆうじの笑う顔が見たいから^^ほら泣いていないで笑って^^」


と無邪気に声をかけてくれた。



看病している僕が泣いて沈んでいる。
死が近い母が明るく笑っている。


僕は母の言葉と表情に
泣きながらも嬉しくて照れくさく


「なんだよそれ」


とつい笑ってしまった。
そしてそれと同時に
「母は強し!」と心の底から思った。


当時も母の影響で
よく耳にしていたけれど
この日母にこうして言われてから
夜1人部屋で聞いて
僕は号泣した。


歌詞の一つ一つが心に突き刺さる。
どこか今の自分の気持ちを代弁してくれているようで
どこか母がこういうことを考えているのだろうと感じたり。

この日この曲も僕にとって
忘れられない曲となった。


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下手くそ^^

母がリラックスできる音楽。
僕はそれを求めてTSUTAYAを訪れた。


リラクゼーションコーナーに行き、
水のせせらぎの音などが収録された
CDを借り、家に帰ってカセットにおとした。


カセットにダビングしている時間を使い
改めて病院に向かおうとする。


母が好きだったAIさんのStoryは
以前から家族でドライブに行った時などに聴いた
僕が作った「はつみコレクション」のMDに既に入っていたので
早く聴かせてあげなければと思い
僕のMDプレイヤーを持って行くことにした。


準備ができ、いざ病院に向かおうとすると
足が止まった。


(そうだあの曲も入れよう)


僕はもう一度TSUTAYAに行き、
その曲のCDを探したが見つからなかった。


急いで家に帰り、僕は自分の部屋に駆け込む。
そして一冊の本を取り出し、


(よし!)


と、ある決意を持って
改めて病院に向かった。


病室に着くと
母は起きていた。


胸を撫でおろし
早速持ってきた
MDとMDプレイヤーを渡す。


はつみは凄く喜んでくれた。
その喜んだ顔が僕を元気にする。


そして僕はカバンから
一冊の本を取り出した。


その本とは中学の時の
音楽の教科書。


ボロボロのその本を見つめ
僕は深呼吸をして
覚悟を決めて母に切り出した。


「はつみに聴いてほしい曲があるんだ。でもTSUTAYAに行ったらCDが見つからなくて…」


「下手くそだけれど、ここで歌って良い…?」


僕は超がつくほどの音痴で
音楽の授業のテストではクラスメイトに笑われたり
合唱コンクールなどでは隣の人に音が取れないから
僕側の耳を塞がれる


それぐらいまでの自他ともに認める音痴だった。
でもそんな僕でもこの曲だけは母に聴かせたい。


僕は断られるのを覚悟で母に頼んだ。


母はニコッと笑い


「え~耳が壊れるな^^ でもゆうじの頼みだから、聴かせてもらおうかな^^」


と僕の頼みを聞いてくれた。


僕は右手の甲で
涙を吹き払い


寝ている母の近くに
椅子を持って行き、
本を開いて歌い始めた。


恥ずかしさや照れもあり、
いくら個室と言っても
大きな声で歌うわけにはいかない。


また突然、看護師さんが入ってくる可能性も高いので
小さな声で、しかし心を込めて歌い始めた。


この曲は中学生の頃に
「第2の校歌」という位置づけなぐらい
数多く歌った曲。
それこそ入学式や卒業式などでも。
母も少なからず縁のある曲だった。



「たとえば君が傷ついて くじけそうになった時は かならずぼくが そばにいて
 ささえてあげるよ その肩を」


実際には一小説ごとに涙が溢れ、
言葉が出てこず、
何度も止まりながらこの歌詞を歌った。


時間にして5分ぐらいかけて歌ったと思う。
泣きながら歌ったのは人生初めてだった。


下手くそだけれど心を込めて
精一杯母の為に歌った。


母はゆっくりと右手を上げ
僕の手を触ってくれた。


そして歌い終わって
しゃくり泣きながら
母を見つめると


母は笑顔で


「下手くそ^^」


と言って僕の目を見て微笑んでくれた。


僕はそんな母の顔を見て
涙がドッと溢れ
母の手を握りしめた。


母は


「ありがとう。ゆうじの優しい想いが伝わって来たよ^^」


と言ってくれ、
僕はその言葉を聞いて
ひたすら泣いた。


「はつみ…大好きだよ…。」



良かったら聴いて下さい。











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諦めきれない想い ~無駄な抵抗だとしても~

高山病のような症状で
酸素が脳に行きにくい状態。
いつ亡くなってもおかしくない状態。


もう本当に追い込まれている状態だと
僕も重々承知していたが


やはり諦める事などできなかった。
それが無駄な抵抗だとしても
僕はまだまだはつみに生きてほしい。


インターネットで酸素について調べた。
そして酸素をたくさん体内に取り込むためには
呼吸の仕方が重要であると発見した。


僕は母に


「大きくゆっくりと息を吸って、ゆっくりと吐いて」


と懇願した。


母はめんどくさがったり、嫌がったりせず
僕の言う通りにやってくれた。


僕は母が大きくゆっくりと息を吸って
ゆっくりと吐いてくれている姿を見て


(脳に酸素よ行ってくれ!)


と自分の両手を力一杯
握りしめながら祈った。


また今にして思えば安易だと思うが
その当時は必死で、自分なりに一生懸命考えたのが
酸素水を飲んでもらう事。


「酸素水」のペットボトルを購入し
母が水を飲む時用に準備した。


「今はつみの脳には酸素が行きにくい状態らしい…。まずいかもしれないけれどこれ飲んでくれない…?」


と断られるのを覚悟で母にお願いした。


すると母は笑いながら


「そんなの効くか(笑)でもゆうじが母ちゃんの為に買って来てくれたものだから、飲ませてほしいな^^」


と言ってくれた。


僕は嬉しくて号泣した。



「ありがとう…絶対にこれ飲めば脳に酸素が行くよ…」


何の根拠もないけれど
母に自信満々に伝えた。


なぜならこの酸素水には
僕の母に対する想いが込められていたから…。


そして母は早速飲みたいと言ってくれ
手伝いながら母の口に
ゆっくりと少量だけ飲ませた。


母はニコッと笑い
「よしこれで脳に酸素が行くね^^」
と僕の目を見てくれた。


僕は泣きながら笑顔を浮かべ
「うん…」とだけ答えた。


そして母は


「最近眠れないからリラックスできる音楽が聴きたいな」


「久しぶりにAIのStory聴きたいから持ってきて^^」


と僕に頼んできた。


僕は涙を拭き
「うん」と答え一度家に帰った。




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大丈夫!必ず連絡が行くから

次の朝になっても
(次に眠ったら…そのままかもしれません…)
という言葉が頭から離れない。


考えれば考えるほど
不安と恐怖で涙が止まらない。



母が死ぬのを認めてしまった僕。
負けを認めた僕が願う事はただ一つ。





「もうこれ以上はつみには苦しまないでほしい…」



「死ぬのなら、せめて楽に死んでほしい…」



どこか放心状態で
母のお見舞いに今日も行く。


病室に着くと母は
今日も笑顔で迎えてくれる。


その笑顔を見るだけで
簡単に涙が出てくる。


最初どんな会話をしたのか
覚えていない。


ただこの頃の母には
もう声のハリが無く
ずっと寝たきりだった。


それでも声のハリは無いのに
母の方から積極的に話しかけてくれる。


きっと僕の事が心配でならなかったのだと思う。
その無償の愛が僕の心を癒してくれる。


そして少しすると母は目を閉じた。


僕はその瞬間、声に出さないように
噛みしめるように歯を食いしばりながら
号泣した。


(このまま死んでしまうのかもしれない。)



(でもはつみが苦しまなくて済むなら…おれは…)


そして僕は母に気づかれないように


「はつみ今までありがとう…」


と泣きながら小さな声で
母に向かって言った…。



しかし5分程度すると
母は目を開け、
目を見開き天井を見つめていた。



その瞬間僕は
心の底から安堵して


(良かった…まだ生きている…本当に良かった…)


と下を見つめながら
嬉し泣きをした。


するとそんな僕の姿を見て


「どうした泣いて?」


といつものように僕を
心配して声をかけてくれた。


その時は
「ごめん…大丈夫だから^^」
と泣きながら作り笑顔を浮かべて
母に答えた。


母は


「母ちゃんは生きているから安心しな^^」


と天井に向かって呟くように言った。



僕は「うん…」とだけ答え
また涙が溢れた。


そして母はまた目を閉じた。


僕は母を見つめながら


(はつみ…もうはつみはこのまま死んでしまうのかもしれないんだよ…)


と声に出せない代わりに
またひょっとすると
このまま母が死んでしまうのかもしれないと
とてつもない恐怖を感じながら
母を見つめて、声を出さないように泣いた。


僕の心は張り裂けそうなほど
激しい恐怖、悲しみに襲われていた。


母が目を閉じる度に
このまま死んでしまうのではないか、と…。


そしてまた母が目を開けた。
先程と全く同じシチュエーション。


しかしもう僕の心は限界だった。
母の手を握り
好きなだけ泣かせてもらった。


母はまた僕に対して


「ゆうじ何があった?母ちゃんに話してごらん」


本当の事は言えないけれど


僕はとっさに


「昨日の夢で…は、はつみが…冷たくなっている…夢を…見た…」


としゃくり泣きながら
話してしまった。



すると母は僕の目を見つめ
今持てる力で僕の手をギュッと握りしめ



「大丈夫!もしそうなった時は冷たくなる前に必ず連絡が行くから」



「先生達もみんな『家族全員仲が良くて、素敵ですね』って言ってくれているよ^^
 だから最期の時は必ず、先生達が母ちゃん達を会わせてくれるから大丈夫^^」


と母は泣くどころか嬉しそうに
僕の事を励ましてくれた。


(はつみ…その笑顔は反則だよ…)


僕はむせび泣いた。



「はつみ約束だよ。俺が来るまで死なないでね…」



「任せとけ^^」



とまた笑顔を浮かべ
返してくれた。


この時から母の口から
死ぬことを受け入れているような言葉が
多く聞かれた。


今振り返ってみると
母が取り乱したのは
告知の翌日以降、無かったように思える。
それ以降はむしろずっと明るかった気がする。


母は無理して明るく振舞ったり、
カラ元気という感じではなく
自然体だった。




「はつみ約束だよ。俺が来るまで死なないでね…」




「任せとけ^^」


この時は願望として伝えたけれど
母はこの約束を守ってくれることとなる…。





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