一旦自宅へと戻った僕は
忙しなく病院で父と話しながら取ったメモ書きを見ながら
頼まれた物をカバンに詰め込んだ。


そして準備ができると
すぐ近くに住む叔父の家に行った。


運よく叔父と叔母は家に居て
父が入院した事を告げた。


二人とも神妙な面持ちで僕の話を聞いてくれ
二人はとても僕達の事を心配してくれているのが伝わってきた。


それが凄く嬉しかったのと
凄く心強かったのを覚えている。


例え父が亡くなってしまっても
僕には叔父と叔母が居てくれる。


母の弟である叔父とそして叔母の存在は
本当にとても心強かった。


何かあった時は必ず力になってくれると
信じられた。



僕は叔父と叔母に
また病院に戻ると告げ、
叔父宅を後にして自宅に戻った。


僕は一旦自宅へと戻る道中から叔父宅を訪れるまで
ずっと一番大事でやりたい事を後回しにしていた。


それは母と会話をする事だった。
全ての事を済ませてから母と会話をしようと
後回しにしていた。


というのもやらなければならない事をやる前に
母と会話をしてしまったら、
父から頼まれた物を入れ忘れたり、
叔父と叔母にきちんと報告できるか自信がなかったから…。


朝から父と一緒で
1人になった時もあったけれど
待合スペースや病室でも常に他の人が居たから
完全に一人きりになれたのは
この時が初めてだった。


だからずっと抑え込んでいた事もあり
その反動もあってか母の仏壇の前で
正座をするとその瞬間感情が爆発してしまった。


「はつみ怖いよ…怖いよ…」


号泣し体を震わせながら
涙でぼやける母の遺影に向かって
僕はずっとしゃべりかけた。


「信ちゃんを連れて行かないで」


「信ちゃんを守って」


母に懇願し何度も何度も
話しかけた。


そして少し落ち着いた後
僕は母に謝った。


「はつみ…はつみが守ってくれたのに俺…はつみのせいにしてごめんね…」


「はつみが守ってくれたんだよね…それなのに俺…」


また涙が溢れ言葉が続かない。


こういう時、ぬいぐるみと一緒で
僕が気持ちが弱っている時
母の遺影の写真を見ると
心無しかいつもより笑ってくれているように見える。


まるで母が


「大丈夫だよ^^母ちゃんがついているから^^」


と励ましてくれているように見えて…。


この時もそうだった。


そしてその遺影から
声が聞こえてくるようで
心の底から燃え上がるような
熱い気持ちが込み上げてきた。


そしてこの後、
僕は母に対して
2つの誓いを立てる。


それは父が亡くなるまでの
僕の覚悟というか
自分に言い聞かせる意味でも
決意表明のようなものだった。




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