エスカレーターで2階に上がった僕と父は
呼吸器内科へと来た。


手続きをすると
血圧を測るように言われた。


父が血圧を測ると
物凄い高い数値で
看護師さん達が少し慌て始め
すぐに車椅子を持って来てくれた。


僕はもうこの時点である程度
諦め始めていた。


目の前で起こる事が
次々とトントン拍子で
悪い方向へと向かっていると
嫌でも理解した。


とても大事に至らないで済みそう等という
考えが出てこないほどに…。


ただ僕もこの7年、
何もしてこなかったわけではない。


母を失い、社会に出て、
父のそばに居て


自分の事しか考えず、
目の前で起こる悪夢に
ただただ泣いていたあの頃の僕とは違う。


診察の順番待ちで
車椅子に座った父と居るが
そこに会話はほとんどない。


車椅子に座った父と一緒に
壁掛けのテレビに映し出される
ニュースや天気予報を見たり


また別のモニターには複数の先生の名前と
その先生が今何番の患者さんを診察していて
その患者さん以降の直近3名の通し番号が
映し出されていた。


2人で自分達の番号がモニターに
いつ表示されるのかを注目しながら
時折「もう少しだな」「あと何人だね」
と一言二言言葉を交わした。



でも決して父のそばにいる僕は
7年前のような絶望に打ちひしがれていた
泣き虫な僕ではない。


テレビを見つめる父を見ながら


不安で押しつぶされそうになりながらも
何度も何度も


自分が支えるんだ!


信ちゃんを励まし、支える
一番の味方でいるんだ!


と自分を奮い立たせて
この現実に打ち勝とうとした。


自分の中で熱いものが込み上げ
泣かずにただただ父のそばに居た。


お互い無言ではあったけれど
僕のそんな気持ちは
父に伝わっていたと
信じている。


そして程なくして
診察の時間がやってくる。




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