母が亡くなった後、
父が引き継いだように
今度は僕が引き継ぐと決意した僕。


父との話は止まらなかった。
こんなに父と真剣に話したのは
母の闘病中以来だったかもしれない。


母の入院から母が亡くなった後に行った
必要な手続きとそのやり方、

葬儀のお金でだいたいいくらかかったのか
など話はどんどん深まっていった。


そして話はやがて禁断の話へと向かった。
当初の予定ではいくら癌の可能性もあるのではないかと思い始めていたものの
"そこ"まではさすがに考えていなかった。


父と僕どちらが先に
その話題を出したのかは覚えていない。


"その話題"とは
父の亡くなった後の生活について。


父は自分が亡くなった後の事について
話してくれた。


今加入している生命保険とガン保険について
書類を見せながら説明してくれた。


入院したらまずここに電話して
自分が亡くなった後は
死亡保険の給付金を受け取る為に
ここに電話して申請するために
書類を書いて送るんだ。



きっと母の時だったら
僕にはまだ父が居てくれるから
こういう話に聞く耳を持とうとしなかったと思う。


しかし父が亡くなったら
もう自分がやらなければいけない


”頼れるのはもう自分だけだ”と
強い自覚ようなものが芽生え
父の一言一句を聞き逃さないようにと
聞いてメモを取った。




そして話はさらに深い話へ…。



父は自分が亡くなったら
家族葬が良いと僕に言った。



自分の親戚は高知などに居て
父は7人兄弟?の末っ子で
当時の父曰く、
何人かはもう亡くなっている為
お世話になった人の名前と連絡先を教えられて



「父ちゃんが死んだらこの人に連絡してくれ」



と言われた。



父からこうしてお願いされたのは
ほとんど記憶が無かったので
使命感というか嬉しくて
父にしっかりと返事をした。



そして父は
自分にはこっちに知り合いがいないから



「おまえと兄ちゃんと叔父ちゃんと叔母ちゃんに参加してもらえれば良いから」



と何とも言えない表情で言ってきて
僕は涙を浮かべた。



僕は力強く、




「わかった!」





と答えたのを覚えている。





こうして明くる日
父と病院へと向かう。




そしてそこから
父との別れのカウントダウンが
始まる事となる…。





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