20代で両親を癌で亡くした僕の想い ~心の宿り木を目指して~

21歳の時に母を29歳の時に父を亡くした現在31歳の男です。 僕の経験や想いを書いています。 死別を経験した僕だからこそ誰かの役に立てるのではないか たくさんの愛情をくれた自慢の両親が生きた証を残したくて書き続けています。 身近で見た癌発見前の体の異変、癌発見、入院、抗がん剤、告知、看病、別れの時、それぞれの死から感じた事など赤裸々に書きます。 読んでくれる方の何かのきっかけになってくれれば嬉しいです。

21歳の時に母を29歳の時に父を亡くした現在31歳の男です。
僕の経験や想いを書いています。
死別を経験した僕だからこそ誰かの役に立てるのではないか
たくさんの愛情をくれた自慢の両親が生きた証を残したくて書き続けています。

身近で見た癌発見前の体の異変、癌発見、入院、抗がん剤、告知、看病、別れの時、それぞれの死から感じた事など赤裸々に書きます。 読んでくれる方の何かのきっかけになってくれれば嬉しいです。

時は2016年1月30日土曜日。
この日僕は19時まで仕事だった。


父はこの前夜、
僕に病院に行くと
約束してくれた。


病院嫌いの父が自らの意思で
病院に行くと言ってきた。


ただ僕が教えた病院ではなく
歩いてすぐの所にある
クリニックに行くと父は言った。


僕は父の体力が続かない事を
この時には理解していたので
納得していた。


父もようやく自分の体の異変に
向き合おうとしてくれた。


それだけで僕は
嬉しかった。


これで一歩前に進めると
思ったから。


マッサージをして発作を起こしたあの日以降、
僕の前では異変を起こしたのはその一度だけで
父は今までと変わらない姿を見せてくれていた。


今にして思えば父は
泣き虫な僕に心配をかけないように
無理をしてくれていたのかもしれない。


僕はまだ
狭心症ではないだろうかと
思っていた。


そしてそこまで
重病ではないだろうと思っていた、
というよりそう自分に都合の良い風に思うようにしていた。


仕事中も父の事が気になったが
病院に行って見てもらい
病名がわかるはずだから
大丈夫だと考えながら仕事をした。


それにもし重病だったり
母の時のように緊急入院するようであれば
仕事中に電話が来るはずだ。


しかし仕事中に電話は来なかった。
だから大した事ではなかったのだろうと
これまた都合の良い風に考えた。


逆に休憩中など
僕から父に電話はしなかった。


結果を聞くのが怖かったから…。
もし重病だったらショックだから…。


怖くて受け止める勇気も覚悟も
なかったから…。


そして仕事が終わる19時前には
心臓はバクバクだった。


いつもなら仕事が終わると
一緒に仕事上がりの先輩と
最寄り駅のホームまで行き
バイバイする。


しかしこの日の僕はもう仕事が終わった頃には
頭の中は父の事で一杯だった。


そして先輩に「今日は先に帰ります」と断り
僕は19時になってすぐ仕事を上がると
自分のカバンとコートを持ち
すぐさま職場を後にした。





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