座右の銘。


調べてみると


常にその人の心に留めておき、
自分の励ましや戒めとする言葉のこと。


生き方や仕事に対する姿勢や方向性、
価値観などのベースになるものといえるとある。


社会人になりたての僕には
座右の銘がなかった。


研修期間中の束の間の休日。
研修期間中に教わり、自分の不得意分野でもあった
調理の練習を家でしたのを覚えている。


家の鍋に塩を入れ
塩をこぼさないように鍋を振る。


携帯で動画に取り
自分の下手さに嫌気が差した。


僕は昔から新しい事や苦手な事に挑戦する時
頭の中のほとんどを占める考えが


「どうやったらできるようになるか?」
などと目の前の課題に目を向けるのではなく


「自分はどうせすぐにはできない。」
などと最初から自分で自分にブレーキをかけてしまう。


その為、人より何倍も、いや下手をすると
何十倍も時間がかかってしまうタイプの人間である。


でもその一方で楽観的というか
変に自信家でもあり
また負けず嫌いなところもあった。


人より時間はかかるが、
一度習得してしまえば
一気に飛躍できると。


この時の僕はまさにこれだった。
接客は好きだが調理は苦手で
そもそも調理はやりたくない。


でもいずれは調理がメインになるから
いつかできるようになると。


自主練の鍋振りもうまくいかなかったものの
「やっているフリ」というか
休みの日に家で練習している自分に

酔いしれてしまっていたと思う。


鍋振りを止め僕はテレビをつけた。
平日の昼間。


見るものがなく
地上波のテレビではなく
録画していた過去の番組でも見ようと
録画リストで何かおもしろそうな物がないか
リモコンを操作しながらタイトルを見ていった。


ほとんどが野球関係の動画だ。
今は野球という気分ではないと
リストを進めていくと


あるタイトルに目が留まる。



「泣かないと決めた日」



録画したものの
未視聴になっている。


しかもリスト上では
1話と2話のみが残っていた。


僕は録画リストを見ながら


(なんだこれ?とりあえず録画していたのかな?)


と思った。そして
とりあえず見てみる事にした。


冒頭を見て


(あーこれか!)


と思った。


榮倉奈々さんが主演の
フジテレビのドラマ。


僕が社会人になったのが2010年4月。
このドラマはその年の1月から放送されたドラマだった。


榮倉さん演じる主人公が新卒として入社し
職場でのいじめや数々の悪意を受けるも
それらに立ち向かい、やがて社会の中で生きていくこと
働く意味を見つけていくというストーリー。


なぜ僕がこのドラマを当時録画していたかというと
3ヶ月後に社会人になる自分の参考になるかもしれないと
思ったから。


でももうひとつ理由があった。
それは母の好きだった
藤木直人さんが出ていたから。


生前母が好きだった
綾瀬はるかさん主演のドラマ
「ホタルノヒカリ」にも藤木さんは出ていた。


母はそこで藤木さんのファンとなり
僕も母とホタルノヒカリを一緒に見ていたので
この「泣かないと決めた日」に出演すると知り
母も見たいかもしれないと録画していたのだ。



しかしいざ放送が始まっても
まだ就職するまで3か月あると
当時はリアルタイムで見る事は無かったうえに
こうして録画していた事を忘れてしまうほどだった。


社会に出て1週間とはいえ
主人公に共感できる事が多く
ついつい見入ってしまった。


そしてまもなく
藤木さん演じる上司が発した言葉に
僕は心を打たれることとなる。


それが僕の座右の銘となる。




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