母がまだ生きていた頃。


僕が大学に入学した18歳の時、
3つ上の兄は大学四年生。


その頃、我が家は車を買い替えた。
父の趣味はドライブと料理。


新車に買い替えた事で
父は運転がしたかったのだろう。


父が仕事が休みの週末は
ほぼ毎週家族で
ドライブに出掛けた。


ほぼ毎週、朝5時などに
母に起こされ
まだ暗い中を高速に乗って
3~4時間かけて遠出した。


もちろん僕は
車の中で寝ていたが。


だいたい行きは
兄が助手席に座り
僕と母は後部座席。


母はたまに意味もなく
ボディタッチをしてきて
からかってくることがあった。


僕はくすぐられたりするのが嫌な為
いつも母のスキンシップを防いでいた。



両親はいつも僕ら
子供達を優先させてくれた。



そして兄は優しい。


家族みんながいつも
わがままな僕の言う事を

良く聞いてくれた。


ほとんど兄が
助手席に乗るものの

車に乗り直すときなどは
いつも僕が家族の座る席を
決めていた。


ただごく稀に
母を助手席に座らせた。


父も母も照れ屋であり
イチャイチャするような
両親ではなかった為
僕の提案を拒んだり
自ら座るようなことは無かったけれど
何度か半ば無理矢理座らせた。


珍しい光景だったからか
自分が仲人ではないけれど
セッティングしたからか


その光景が
目にそして心に焼き付いている。


兄が助手席に座っている時とは違い
後部座席からの距離が遠く感じるというか
2人だけの空間というか。


敢えて僕から声をかけたりせず
いつもその貴重なシチュエーションを
両親に大事にして欲しいと思った。



そしていつも後部座席から
両親の姿を見て
心が温かくなっていた。


年数が立てば立つほど
あの時強引に母を助手席に
座らせて良かったと
強く思う。


あの後部座席から見た
両親の背中は
僕にとっての
大切な宝物。




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