年が明けた2010年1月。
一次試験に合格した僕は
この日、最終面接に臨んだ。


(今日で今後の人生が決まる)


前年の就職活動を始めて
早々に内定をもらった時とは違う感覚。


僕は就活用のスーツに着替え家を出る前、
母の遺影に向かって



「はつみ、約束果たせるように頑張って来るよ」


と言った後、

母の遺影を手に取り
遺影の母の写真を見ながら
僕はいつものように


遺影を仏壇の方向に
クルっと向けて


「はつみ、この中入って!」



と言って2、3秒して
母の魂が遺影に入ったと
思い込んでからカバンの中に
そっと入れた。


少し余談になるけれど
僕は母が亡くなってから


1人で映画を見に行く時や
1人で野球を見に行く時


もっと言えば
同じように兄と出掛ける時


など意を決した時に
未だにこの儀式(?)をやっている。
もちろん父が亡くなってからも。


いつも家に居るのも退屈だろうな
と2人を外に連れて行ってあげようとか


久しぶりに家族4人で出掛けられるから
一緒に出掛けよう


と思う時や



不安な時や傍にいて欲しい時に



いつもこのおまじないというか
儀式のようなものをして
一緒に出掛けている。



この時もそうだった。
不安と緊張で押しつぶされそうで
母に傍で見守っていて欲しい


そう思ったし、母が傍に居てくれると思えるだけで
強くなれる気がしたから。



面接会場まで電車で約1時間。
余程の事が無い限り
落ちる事は無いと言われている
最終面接。



いくらほぼ合格が約束されているとはいえ
心臓のバクバクはMAX。


そんな時もカバンを開け
母の遺影を見つめ
深呼吸をして
気持ちを落ち着かせたのを
覚えている。



そして運命の面接会場へと到着した。
その後最終面接へと臨んだ。


一次面接で僕を評価してくれた面接官と
社長と専務と1対3の面接だった。



最終面接で心に残っている言葉は
社長がくれた言葉で


「よくこんな子がこの時期まで残っていたな~」


と嬉しそうに言ってくれた事。


あとは亡くなった母の事を話している時に
社長がとても真剣に僕の話に耳を傾けてくれていた事。


今でも思い出せるぐらい神妙な顔で
僕の目を見て真剣に聞いてくれた。


僕はそれが本当に嬉しかった。
そして同時に


この会社で頑張ろう!



と決意したのを覚えている。



一週間後、僕はこの最終面接に
無事に合格し晴れて就職が決まった。


それは同時に母との約束を
無事に果たせた事も意味していた。


その後、僕はこの会社で
約4年半働くこととなる。




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